2015/05/23

ミシンに必要な基本的機能を網羅。送り歯高さ調節があるミシン HZ-586

TOYOTA HZ-586について特徴的な事を書いてみます。

このミシンはカム内蔵で、ダイヤルにより縫い模様選択が出来るミシンです。この点はフラットベッドでもカムを交換するミシンよりは便利です。
送り長さ調節、振り幅調節、針基線3段階変更、押え圧調節など、この当時のミシンが持っていた標準的な機能はもちろん備えています。

さらに、送り歯の高さが変更できます。
下の▲3つ書かれたところのレバーで送り歯高さ調節

通常生地用、薄地用、送り歯ダウンの3段階を本体のレバー一つで調節ができるのです。

この機能を持ったミシンを購入するのは初めてですが、昔の直線ミシンでは EMB・送り歯ダウン(刺繍用)、SILK・薄地用、NORMAL・普通地用と3段階の調節レバーがついているものが結構ありました。
これは今のミシンであまり見られなくなった機能ですが、ブラザーの職業用ヌ-ベルクチュールではいまだに送り歯の高さ調節がついていますので、あれば役に立つ機能であることは間違いないのですが、いつごろからか家庭用ミシンではあまり見かけなくなりました。
押え圧調節がある今のミシンも送り歯調節までついているものはあまりないのです。

垂直半回転釜で普通の家庭用ボビンが使えます。
押えは家庭用の一般的なものが付けられます。

収納ケースですが、足踏みミシンをポータブル電化する時によく使われる普通のものと違い、ケース内に2つコンセントが内蔵されています。おそらくひとつはランプ用、もうひとつはモーター用ではないかと思います。


操作もしやすく、安定していて、貫通力もあり、縫い目も綺麗です。

コンピューターミシンであれば、これ以上の機能がふんだんにありますが、改めてこれで十分と認識させてくれるミシンでした。
駆動部にプラスチックや樹脂部品がないので、壊れにくいし、愛着が持てるデザインで、耐久性にも優れています。


以前このブログで触れた、1960年代の「暮しの手帖」のミシンの商品テスト記事でも、シンガーに次いで評価が高いと見て取れたのがトヨタです。
その当時のテストに使ったトヨタ直線ミシンは、故障率が低く、固体によりばらつきがなく、縫い目も綺麗ということが書かれています。

ブランド力は他のミシンメーカーに及びませんが、実力は実際につかってみないとわからないですね。このミシン好きです。

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